ミツバチとハチミツ(蜜蜂と蜂蜜)

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巣箱の内検のポイント

春から秋にかけてのミツバチの活動期間は、1週間に一度ぐらいは巣箱の中の様子をチェックします(内検)。

主なチェックポイントは次のような項目になります。
(1)女王蜂の存在
(2)卵、蜂児、貯蜜の状態
(3)王台の有無
(4)病気と害虫の有無

(1)女王蜂の存在
女王蜂の存在は最も重要です。女王蜂がいなくなると群れが維持できなくなります。
女王蜂は、働き蜂、雄蜂に比べて大きいので見た目で分かります。
ただ、女王蜂は動き回るのですぐに見つけるのは結構難しいです。
そのため女王蜂の背中にマーキングすると見つけやすくなります。
写真は、中央に女王蜂がいます。

(2)卵、蜂児、貯蜜の状態
卵を確認することで女王蜂が産卵しているか確認できます。
女王蜂の状態が悪くなると産卵数が減ります。女王蜂の状態が悪い場合には女王蜂の交換を考えなければなりません。
卵の数が少ないと群れが弱くなり、ハチミツの量が減ってきます。
群れが弱くなると病気や害虫にも弱くなります。
卵は2mmぐらいの小さなもので、巣房の底に産み付けられています(写真)。
養蜂を初めた頃は認識しづらいですが、慣れてくるとすぐに見つけられるようになります。

蜂児はミツバチの幼虫です。幼虫が大量に死んでいると伝染病が巣内に広がっているので、元気に育っているか確認します。
写真は、巣房の中の蜂児です。下の方に蛹になるので蓋がされた巣房があります。
貯蜜はミツバチの餌であるので、少なくなると群れが弱くなります。
貯蜜が少ない場合は、砂糖水などを給餌します。
花粉の貯えも確認し、不足している場合は代用花粉を給餌します。

(3)王台の有無
王台は新女王蜂の蛹です。王台を放っておくと新女王蜂が生まれて分蜂が起きてしまいます。
分蜂が起きると群れの半分が巣を出て行ってしまうので、群れの勢いが半減してしまいます。
そのため、王台が出来たら取り除くようにします。
王台は、5月~6月が出来やすい時期なので注意します。
写真は、中央に王台があります。

(4)病気と害虫の有無
蜂児が沢山死んでいる場合には、腐蛆病が疑われます。
腐蛆病は法定伝染病で、養蜂の中で一番恐れられる病気です。
腐蛆病が発生したら、その群れは焼却処分になります。


次に注意が必要なのはヘギイタダニ(写真)です。これはミツバチに寄生する1~2mmの赤色のダニです。
成虫に寄生していないか調べます。
ヘギイタダニに寄生された幼虫から成虫になったミツバチは、縮れ羽などの奇形になります。
そういった成虫がいないかも調べます。
ヘギイタダニの数が増えると巣箱の底や巣門の前面に死骸が落ちています。
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